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「ソーリー・ワークス!―医療紛争をなくすための共感の表明・情報開示・謝罪プログラム」―ダグ・ヴォイチェサック,ジェームズ・W・サクストン,マギー・M・フィンケルスティーン 著/前田正一 監訳/児玉 聡,高島響子 翻訳 フリーアクセス
著者: 田中まゆみ1
所属機関: 1北野病院・総合内科
ページ範囲:P.517 - P.518
文献購入ページに移動しかし,医療訴訟に勝者はいない。信頼を裏切られた患者家族だけでなく,疑われたうえ「訴訟中は何もしゃべるな」と厳命される医療者もまた苦しむ。司法解剖がされたとしてもその結果は遺族にも医療者にも知らされることはないので,再発防止にも役立たない。最終的には医学的に医療過誤とはいえないという結論で終わることも多いが,それを「医療とはもともと不確実で未熟なものであり,司法でそれを裁くには限界がある」というふうにではなく,「医療訴訟では患者側が勝つことは難しい」というように受け止められてしまう。
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