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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科68巻10号

2014年09月発行

手術手技 女性泌尿器関連の手術―基本手技とコツ・3

現代POP治療のグレーゾーン:直腸瘤―いま,あなたはどのようにして治療していますか?

著者: 市川雅男1 関根仁樹1 小野修一1 峯克也1 明楽重夫1

所属機関: 1日本医科大学女性診療科・産科

ページ範囲:P.746 - P.751

文献概要

要旨 現在,直腸瘤は骨盤臓器脱治療におけるグレーゾーンとなっている。その要因は,骨盤臓器脱治療の中心的存在であった腟式メッシュ手術が,2011年のFDAのアラートにより直腸瘤に対して実施しづらくなった現状にある。もし,このアラートを考慮し,この簡便な治療法を回避したとすると,直腸瘤は一気に現代骨盤臓器脱治療における,治療方法の選択に難渋するグレーゾーンとなる。“いま,あなたはどのようにして直腸瘤を治療していますか?”われわれは,そのグレーゾーンを解決する手段として新しい仙棘靱帯固定術を取り入れた。

 この新しいアプローチは,従来のものとは,ひと味違う便利な方法であるので,みなさんにご紹介したい。

参考文献

1)Berrocal J, et al:Conceptual advances in the surgical management of genital prolapse. J Gynecol Obstet Biol Reprod 33:577-587, 2004
2)van-Geelen JM and Dwyer PL:Where to for pelvic organ prolapse treatment after the FDA pronouncements? A systematic review of the recent literature. Int Urogynecol J 24:707-718, 2013
3)M Cosson Richter's sacrospinous ligament fixation. WebSurg. http://www.websurg.com/MEDIA/?noheader=1&doi=vd01en1358e
4)Feiner B, Gietelink L, Maher C, et al:Anterior vaginal mesh sacrospinous hysteropexy and posterior fascial plication for anterior compartment donlinated uterovaginal prolapse. Int Urogynecol J 21:203-208, 2010
5)市川雅男,明楽重夫,竹下俊行,他:骨盤臓器脱に対するDouble meshesを用いた全腹腔鏡下仙骨腟固定術.日本女性骨盤底医学会誌7:89-92,2010
6)市川雅男,大内 望,峯 克也,他:ダブルメッシュ全腹腔鏡下仙骨腟固定術の理論と実際.産婦人科の実際60:1967-1974,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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