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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科68巻2号

2014年02月発行

特集 男性性器疾患を診る―初期対応から専門的治療まで

性行為感染症に伴う陰茎病変(梅毒,コンジローマ,ヘルペスなど)

著者: 大野優1 尾上智彦1 本田まりこ1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター皮膚科

ページ範囲:P.101 - P.106

文献概要

要旨 近年,性行為の多様化や性の自由化に伴い,さまざまな病原体による疾患が性行為感染症として報告されている。STI(sexually transmitted infections)患者の中には,局所症状が軽微なため罹患していることに気づかず,感染を拡大させている場合がある。STIに伴う陰茎病変は,各疾患で特徴的な症状を呈する。梅毒は,痛みを伴わない初期硬結,硬性下疳が初発症状となる。尖圭コンジローマは,外陰部に鶏冠状またはカリフラワー状と表現される疣状小丘疹が多発する。性器ヘルペスは,外陰部に痛みを伴う小水疱が集簇する。各臨床症状を認識し,診察した医師がSTIを疑い,早期診断・治療し感染拡大を防止することが望まれる。

参考文献

1)岡部信彦,多田有希:性感染症 診断・治療ガイドライン2011―発生動向調査から見た性感染症の最近の動向.日本感染症会誌22(sppl):126-141,2011
2)厚生労働省・国立感染症研究所:感染症発症動向調査―年別報告数一覧(その1:全数把握),五類感染症.国立感染症研究所ホームページ
3)大里和久:性感染症 診断・治療ガイドライン2011―梅毒.日本性感染症学会誌22(sppl):48-51,2011
4)広瀬崇興:性感染症 診断・治療ガイドライン2011―尖圭コンジローマ.日本感染症会誌22(sppl):70-73,2011
5)本田まりこ:性感染症 診断・治療ガイドライン2011―性器ヘルペス.日本感染症会誌22(sppl):65-69,2011
6)尾上智彦,本田まりこ:外性器皮膚科疾患.In:ベッドサイド泌尿器科学改定第4版,吉田 修監修.南江堂,東京,pp834-837,2013
7)本田まりこ:性感染症 診断・治療ガイドライン2011―性器伝染性軟属腫.日本感染症会誌22(sppl):65-69,74-76,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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