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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科68巻3号

2014年03月発行

特集 神経因性膀胱

下部尿路機能の神経制御について:概説

著者: 鳥本一匡1 平山暁秀1 藤本清秀1

所属機関: 1奈良県立医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.197 - P.202

文献概要

要旨 下部尿路の解剖学的な神経制御機構について,末しょう神経系から順に中枢神経系にかけて解説する。末しょう神経系は副交感神経系(骨盤神経),交感神経系(下腹神経),および体性神経系(陰部神経)で構成される。骨盤神経の求心性線維は有髄Aδ線維と無髄C線維で構成されているが,正常の排尿反射はAδ線維を介している。C線維は正常の状態では活動しておらず,病的状態において切迫性尿失禁などの原因となる求心路を形成する。橋被蓋に排尿中枢が存在する。中脳水道周囲灰白質は「橋排尿中枢」と脊髄求心路を中継しており,排尿反射の促進および抑制に深く関与している。大脳では,島,前頭前皮質,および帯状回などが排尿制御にかかわっている。

参考文献

1)吉田 修,荒井陽一,松田公志:新泌尿器科手術のための解剖学,第1版.メジカルビュー社,東京,pp28-31,p67,2006
2)伊藤 隆,高野廣子:解剖学講義,改訂3版.南山堂,東京,pp39-45,p421,pp633-751,2012
3)Campbell-Walsh Urology, 10th ed. Elsevier, Philadelphia, pp1800-1812, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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