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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科68巻3号

2014年03月発行

特集 神経因性膀胱

脊髄損傷による神経因性膀胱―診療のコツとポイント

著者: 田中克幸1

所属機関: 1神奈川リハビリテーション病院

ページ範囲:P.227 - P.233

文献概要

要旨 脊髄損傷者にとって排尿管理は極めて重要であり,健康の維持のみならず社会生活を含めた生活の質にも大きく影響を及ぼす重大事である。しかし,泌尿器科医にとっては脊髄損傷者の排尿障害を診ることはそれほど多いことではなく,経験不足からくる自信のなさがゆえに適切な対応ができないことも多いのではなかろうか。そこで本稿では,排尿管理において重要と思われる診療の要点をいくつか紹介する。患者の生活環境をよく把握すること,膀胱内圧曲線のパターンを理解して膀胱の低圧化をはかること,自律神経過緊張反射という脊髄損傷に特有の異常反射を理解しておくこと,などである。

参考文献

1)百瀬 均:【特集 神経因性膀胱に対する治療戦略1―他科からコンサルテーションを受けたときに困らないために】排尿管理法 脊髄疾患における各種排尿管理法の利点・欠点・ピットフォール.泌尿器外科26:145-149,2013
2)浪間孝重,竹内 晃,大原英一郎,他:【特集 神経因性膀胱に対する治療戦略1―他科からコンサルテーションを受けたときに困らないために】脊髄損傷による神経因性膀胱.泌尿器外科26:131-137,2013
3)日本排尿機能学会,日本脊髄障害医学会,脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン作成委員会(編):脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン.リッチヒルメディカル,東京,2011
4)長島政純,田尻雄大,田中克幸:回復期脊髄損傷における膀胱結石の臨床検討.泌尿器科紀要54:647-650,2008
5)日本排尿機能学会,日本脊髄障害医学会,脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン作成委員会(編):脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン.リッチヒルメディカル,東京,pp14-22,2011
6)日本排尿機能学会,日本脊髄障害医学会,脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン作成委員会(編):脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン.リッチヒルメディカル,東京,pp43-44,2011
7)日本排尿機能学会,日本脊髄障害医学会,脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン作成委員会(編):脊髄損傷における排尿障害の診療ガイドライン.リッチヒルメディカル,東京,pp98-99,2011
8)横溝由美子,郷原綾子,田中克幸:自律神経過反射により小脳出血をおこした頸髄損傷者の1例.泌尿器科紀要56:659-661,2010
9)浪間孝重:上部尿路障害の危険因子と上部尿路評価.排尿障害プラクティス20:205-210,2012
10)Mcguire E, Woodside J, Borden T, et al:Prognostic value of urodynamic testing in myelodysplastic patients. J Urol 167:1049-1053, 2002
11)Gohbara A, Tanaka K, Kawaji K, et al:Urinary tract management in patients with incomplete cervical cord injury during the recovery phase. Spinal Cord 51:310-311, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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