臨床泌尿器科68巻5号

2014年04月発行

知っていると役立つ泌尿器病理・25

症例：60代・男性

著者： 清水道生¹ 村田晋一²

所属機関： ¹埼玉医科大学国際医療センター・病理診断科 ²和歌山県立医科大学病理学・人体病理学教室

ページ範囲：P.283 - P.286

文献概要

症例：60代・男性

　数か月前から血尿に気づいていたが，尿細胞診にて悪性と診断され，広範な病変が疑われたため膀胱全摘出術が施行された。切除材料ではやや粘膜の肥厚した領域が比較的広範囲に認められた。図1～3はその代表的な組織像（弱拡大，中拡大，強拡大）である。

　1．鑑別診断を述べよ。

　2．病理診断は何か。

参考文献

1）日本泌尿器科学会・日本病理学会・日本医学放射線学会（編）：泌尿器・病理・放射線科，腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約．第4版，金原出版，東京，2011

2）Eble JN, Sauter G, Epstein JI, et al：Pathology & genetics, tumours of the urinary system and male genital organs. IARC Press, Lyon, 2004

3）村田晋一：非浸潤性平坦状尿路上皮腫瘍．腫瘍病理鑑別アトラス　腎盂尿管膀胱癌．文光堂，東京，pp36-41，2012

in 2003：state of the art. Eur Urol 45：142-146, 2004

only disease at radical cystectomy. J Urol 172：882-884, 2004