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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科68巻5号

2014年04月発行

手術手技 女性泌尿器関連の手術―基本手技とコツ・1【新連載】

膀胱瘤(膀胱脱)の手術

著者: 窪田泰江1 濱川隆1 佐々木昌一1 郡健二郎1

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学分野

ページ範囲:P.307 - P.312

文献概要

要旨 膀胱は骨盤内前方に位置し,後上方に子宮が覆い被さっているため,大きく腹腔内圧の影響を受ける。その下方でこれを支えているのは,骨盤底筋群と恥骨頸部筋膜といわれる骨盤底の表面を覆っている筋膜の一部である。子宮および腟は図1のような靱帯・筋膜・筋板によって支えられ,正常な位置を保っている。これらが分娩で損傷を受けたり,加齢現象で脆弱化したりすると,性器脱(子宮脱,膀胱脱,直腸脱)が生じる。膀胱瘤は膀胱を支持する腟前壁が病的に下降するため,膀胱が前下方へ突出している状態であり(図2),外陰部の違和感のみならず,尿失禁を主訴に受診する患者もいる。手術は腟壁縫縮やメッシュ手術(TVM)などが行われるが,本稿では膀胱瘤修復術の適応,術式の選択,手術のポイントなどにつき概説する。

参考文献

1)Hendrix SL, Clark A, Nygaard I, et al:Pelvic organ prolapsed in the Women's Health Initiative:gravity and gravidity. Am J Obstet Gynecol 186:1160-1166, 2002
2)日本排尿機能学会:女性下部尿路症状診療ガイドライン(5診断 2診察).リッチヒルメディカル,東京,2013
3)島田 誠:膀胱瘤.泌尿器ケア13:73-78,2008
4)平井光三:膀胱瘤―腟前壁縫縮とParavaginal repairについて.Urology View 3:69-75,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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