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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科68巻5号

2014年04月発行

文献概要

症例

腎不全を契機に発見された精巣腫瘍

著者: 漆原正泰1 柳澤良三1

所属機関: 1春日部中央総合病院泌尿器科

ページ範囲:P.351 - P.353

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42歳男性。右陰囊腫脹を自覚。2年後,両下肢浮腫で受診。血液検査で腎不全を示し,腹部CTで巨大な後腹膜リンパ節腫大と両側水腎症を認めた。透析後に両側腎瘻造設。右高位精巣摘除術を施行。組織型はセミノーマ,AFPは高値にて非セミノーマと診断。BEP3コース中,敗血症を繰り返した。3か月後の全腫瘍マーカーは正常化。1年後CTで残存腫瘤は1cm未満。後腹膜リンパ節郭清は行わず。5年間経過観察中で再発はない。

参考文献

1)藤野琢也,福井光峰,天野弥生,他:健診にて初めて血尿を指摘された後,睾丸腫瘍による急性腎不全と判明した一症例.日内会関東会抄集7:53,1996
2)日本泌尿器科学会:精巣腫瘍診療ガイドライン.金原出版,東京,pp41-44,2009
3)岡村菊夫,弓場 宏,西村達弥,他:進行性胚細胞腫瘍に対する後腹膜リンパ節郭清術の検討.泌尿紀要45:95-101,1999
4)Albers P:Resection of retroperitoneal residual tumor after chemotherapy for testicular cancer indication and surgical techniques. Crit Rev Oncol Hematol 50:79-85, 2004
5)日本泌尿器科学会,日本病理学会:精巣腫瘍取扱い規約 第3版.金原出版,東京,pp82,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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