icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科68巻6号

2014年05月発行

特集 腎・尿管結石の治療―こんなときどう対処する?(1)

企画にあたって

著者: 郡健二郎

ページ範囲:P.397 - P.397

文献概要

 本特集でとりあげたESWL,PNL,TULは1980年代の同じころに開発されたもので,その後尿路結石の外科的治療は大きく進化をとげてきました。わが国に導入された当初は,指導的できる先生が少なく,今の腹腔鏡手術やロボット手術のような指導システムもなく,各先生が見ようみまねで手術手技を学んでいたように思います。当時は今より海外との交流が少なく,マニュアルやガイドラインがなかったためでしょう。

 そのような先人の苦節の上に,ESWLや内視鏡手術(以下,これらの外科的治療法)は尿路結石に対する確固たる治療法になりました。しかし現在では,一部の施設の間では,「これらの外科的治療は専門病院や一部の専門家に任せておけばよいのだ」との風潮があります。確かに,このような考え方は医療が専門化し先端化するにつれて必要なときもありますが,尿路結石は泌尿器科ではもっともポピュラーな疾患です。男性では約7%の人が一生に一度は結石になるまでに増加の一途をたどり,5年再発率は約50%にもなっている時代です。これらの外科的治療をマスターしないで病院における泌尿器科診療はできなくなっています。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら