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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科68巻9号

2014年08月発行

特集 泌尿器科で起きる患者の急変―なにを考え,どのように対応するか!

Ⅲ.手術中に起きる急変

経尿道的切除術・経尿道的尿管砕石術中に生あくび,続いて悪心・嘔吐がみられ,最後に患者は不穏・錯乱状態となった。

著者: 柑本康夫1

所属機関: 1和歌山県立医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.662 - P.664

文献概要

Point

●灌流液の吸収によるTUR症候群を疑い,血清ナトリウム値,血漿浸透圧を測定する。

●低ナトリウム血症,低浸透圧がみられる場合は,3%食塩水100mLの静注を行う。

●膀胱や腎盂内への灌流液の充満による迷走神経反射の可能性も考慮する。

参考文献

1)近藤靖司:TUR症候群.日本臨床 別冊腎臓症候群(下):810-814,2012
2)博多紗綾,野村有紀,堀 直人,他:TURisを用いた経尿道的前立腺摘出術の麻酔中に迷走神経反射を引き起こした1例.住友医誌37:47-50,2010
3)北村享之:TURisについての最近の話題 麻酔管理 生理食塩水が膀胱灌流液であるがゆえのメリット・落とし穴.泌外21:795-799,2008
4)Sterns RH, Nigwekar SU and Hix JK:The treatment of hyponatremia. Semin Nephrol 29:282-289, 2009
5)Agarwal R and Emmett M:The post-transurethral resection of prostate syndrome:therapeutic proposals. Am J Kidney Dis 24:108-111, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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