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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科69巻4号

2015年04月発行

増刊号特集 泌尿器科外来パーフェクトガイド—誰にでもすぐに使える!

1.尿路・性器の感染症 《腎周囲感染症と周辺疾患》

5.腎膿瘍—発熱および腰痛を訴えている患者です。

著者: 桧山佳樹12 髙橋聡2

所属機関: 1札幌医科大学医学部泌尿器科学講座 2NTT東日本札幌病院泌尿器科

ページ範囲:P.28 - P.31

文献概要

Point

●腎膿瘍は,腎実質に膿瘍を形成した状態であり,血行性と上行性(尿路由来)感染のいずれかによる重症感染症である。

●初期治療としては,血行性ではグラム陽性球菌を想定し,上行性であればEscherichia coliを標的としつつも広範囲の細菌もカバーできる抗菌化学療法とすべきである。

●常に膿瘍ドレナージの必要性を検討し,ドレナージの適応を考慮しながら,(結果としてover-treatmentであったとしても)積極的なドレナージ施行をためらわない。

参考文献

1)松本哲朗:膿腎症,腎膿瘍,腎周囲膿瘍.泌尿器外科21:441-446,2008
2)Shaeffer AJ and Shaeffer EM:Kidney infection. In:Campbell-Walsh Urology, 10th ed. edited by Wein AJ, Kavoussi LR, Novick AC, et al. Saunders, Philadelphia, pp301-303, 2012
3)扇谷芳光,廣瀬正典,後閑武彦:【Ⅴ.腹部】泌尿器疾患(4)—腎膿瘍.臨床画像27:194-195,2011
4)上原央久,髙橋 聡,武居史泰,他:尿路と交通した感染性腎囊胞の1例.泌尿器外科21:1537-1539,2008
5)JAID/JSC感染症治療ガイド委員会(編):JAID/JSC感染症治療ガイド2011.ライフサイエンス,東京,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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