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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科69巻7号

2015年06月発行

特集 Onco-Nephrology—がん治療の最新フロンティア

Ⅲ.腎不全患者とがん

腎不全患者におけるがん診療の実際

著者: 武本佳昭1 長沼俊秀1

所属機関: 1大阪市立大学大学院泌尿器病態学

ページ範囲:P.576 - P.579

文献概要

要旨 透析患者においては一般人と比較してがんが高率に発生すると考えられる。その発症時期については透析導入初期に見つかることが多く,透析導入初期に特に注意していく必要がある。発症するがんについては消化器系がん,泌尿器系がんの順で頻度が高く,呼吸器系がんの頻度は一般人よりも低いと考えられる。このことを踏まえた検査の計画を立てる必要があるが,実際の診療においては侵襲の大きな消化器系の検査頻度が低いことが問題と考えられる。また,婦人科系のがんについてはほとんど検査が行われていないことも問題である。

参考文献

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14)長沼俊秀,武本佳昭,清水保臣,他:平成24年度大阪府下慢性透析患者の実態調査.大阪透析会会誌31:175-191,2013
15)長沼俊秀,武本佳昭,井口圭子,他:平成25年度大阪府下慢性透析患者の実態調査.大阪透析会会誌32:167-183,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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