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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科69巻9号

2015年08月発行

文献概要

特集 誰も教えてくれなかった緩和医療—最新知識と実践 Ⅱ.がん疼痛治療の最新知識

薬物によるがん疼痛治療

著者: 余宮きのみ1 金島正幸1 京坂紅1 細沼里江1 割田悦子1 大里真之輔1

所属機関: 1埼玉県立がんセンター緩和ケア科

ページ範囲:P.711 - P.715

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要旨 がん疼痛治療においては,まず,痛みの詳細や原因・病態がわかるようなアセスメントを行うことが重要である。そして,アセスメントの結果に応じた薬物療法および非薬物療法を行う。薬物療法は,WHO方式がん疼痛治療法が基本となるが,鎮痛薬を選択する際には,腎機能障害が1つの決め手になる。またレスキュー薬は,十分その有用性が発揮されるよう,その投与量と投与経路を調整しなければならない。オピオイドの使用にあたって,抗ドパミン作用のある制吐薬が用いられる場合があるが,錐体外路症状に留意する。さらに,鎮痛薬を十分使用しても痛みが残存する場合には,鎮痛補助薬を検討する。

参考文献

1)世界保健機構(編),武田文和(訳):がんの痛みからの解放—WHO方式がん疼痛治療法(第2版).金原出版,東京,1996
2)日本緩和医療学会緩和医療ガイドライン委員会(編):がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2014年版.金原出版,東京,2014
3)日本ペインクリニック学会非がん性慢性疼痛に対するオピオイド鎮痛薬処方ガイドライン作成ワーキンググループ(編):非がん性慢性疼痛に対するオピオイド鎮痛薬処方ガイドライン.真興交易医書出版部,東京,2012
4)Bair MJ, Robinson RL, Katon W, et al:Depression and pain comorbidity:a literature review. Arch Inten Med 163:2433-2445, 2003
5)余宮きのみ,松尾直樹,奥山慎一郎:Opioid投与時の嘔気予防としてのPerospironeの有用性.癌と化学療法35:625-628,2008
6)余宮きのみ:ここが知りたかった緩和ケア.南江堂,東京,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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