icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科69巻9号

2015年08月発行

文献概要

特集 誰も教えてくれなかった緩和医療—最新知識と実践 Ⅲ.臓器別症状と全身管理

輸液・栄養と悪液質

著者: 村井美代1 三吉彩子1 森直治1 東口髙志1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部外科・緩和医療学講座

ページ範囲:P.754 - P.759

文献購入ページに移動
要旨 がんの病態や状態は患者個々によって異なり,さらにがんの進展に伴い次第に顕著となる「悪液質」は治療抵抗性で,緩和医療における栄養管理を困難なものにしている。しかし,抗がん治療期,終末期のがん患者のQOLを向上させ,予後の延長を含めた総合的なアウトカムを最良のものにするためには,悪液質の概念を十分に理解したうえで,代謝・栄養学を駆使した患者の身体にも精神にもやさしい緩和医療の提供が不可欠と考えられる。

参考文献

1)東口髙志:身体にも精神(こころ)にも優しいがん治療の実践とその効果—新しいタイプの外科医育成を目指して.癌の臨床55:637-643,2010
2)Bozzetti F, Arends J, Lundholm K, et al:ESPEN Guidelines on Parenteral Nutrition:non-surgical oncology. Clin Nutr 28:445-454, 2009
3)Evans WJ, Morley JE, Argilés J, et al:Cachexia:a new definition. Clin Nutr 27:793-799, 2008
4)Fearon K, Strasser F, Anker SD, et al:Definition and classification of cancer cachexia:an international consensus. Lancet Oncol 12:489-495, 2011
5)日本緩和医療学会(編):終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン 2013年度版.金原出版,東京,2013
6)Muscaritoli M, Anker SD, Argilés J, et al:Consensus definition of sarcopenia, cachexia and pre-cachexia:joint document elaborated by Special Interest Groups(SIG)“cachexia-anorexia in chronic wasting diseases”and“nutrition in geriatrics”. Clin Nutr 29:pp.154-159, 2010
7)Tisdale MJ:Cachexia in cancer patients. Nat Rev Cancer 2:862-871, 2002
8)東口髙志,伊藤彰博,村井美代,他:末期がん患者の輸液療法.日医雑誌132:61-64,2004
9)東口髙志:終末期がん患者のエネルギー代謝動態とその管理.静脈経腸栄養24:1071-1075,2009
10)森 直治,東口髙志:がん悪液質の代謝動態とその評価.臨床看護38:1954-1960,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら