臨床泌尿器科70巻3号

2016年03月発行

特集 ART時代の男性不妊診療─いま泌尿器科医に求められていること

〈疾患別治療〉

閉塞性無精子症

著者： 谷口久哲¹ 松田公志¹

所属機関： ¹関西医科大学腎泌尿器外科学講座

ページ範囲：P.220 - P.224

文献概要

▶ポイント

・閉塞性無精子症は，精巣での造精機能に問題はない．

・精路再建により自然妊娠が期待できる．

・本邦における精路再建術の成績はICSIと同等，閉塞原因によっては良好である．

参考文献

1） 日本生殖医学会 （編） : 生殖医療の必修知識. 日本生殖医学会, 東京, 2014

2） Taniguchi H, Iwamoto T, Ichikawa T, et al : Contemporary outcomes of seminal tract re-anastomoses for obstructive azoospermia : a nationwide Japanese survey. Int J Urol 22 : 213─218, 2015

3） 松田公志, 岩本晃明, 伊藤直樹, 他 : 閉塞性無精子症に対する精路再建術の成績, 全国多施設での調査報告. 日不妊会誌 45 : 143─149, 2000

4） Matsuda T, Muguruma K, Hiura Y, et al : Seminal tract obstruction caused by childhood inguinal herniorrhaphy : results of microsurgical reanastomosis. J Urol 159 : 837─840, 1998

5） Matsuda T, Horii Y and Yoshida O : Obstructive azoospermia of unknown origin : sites of obstruction and surgical outcomes. J Urol 151 : 1543─1546, 1994

6） 平成23年度倫理委員会 : 登録・調査小委員会報告 （2010年分の体外受精・胚移植等の臨床実施成績および2012年7月における登録施設名）. 日産婦誌64 : 2110─2140, 2012

7） 岩本晃明, 松田公志 （編） : 男性不妊症の臨床. pp144─150, メジカルビュー社, 東京, 2007