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増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド 1 尿路・性器の感染症 尿路感染症
尿路性器結核
著者: 高橋聡1 桧山佳樹2 市原浩司2
所属機関: 1札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座 2札幌医科大学医学部泌尿器科学講座
ページ範囲:P.16 - P.18
文献購入ページに移動尿路性器結核は,肺結核,もしくは肺外結核からの結核菌の血行性転移による二次発現である.
結核菌感染により,腎には腎盂・腎杯の形態異常,石灰化,実質の萎縮を,尿管には狭窄を,膀胱には腫瘤形成,肉眼的血尿などの症状・所見を呈する.一般的には,特異的な症状はないとされ,繰り返す膀胱炎,水腎症,悪性腫瘍疑いなどを契機に診断される.尿の結核菌検査を提出すること自体が稀であることから,疑わない限り診断できないこととなる.そのため,摘出した病理標本から診断されることも稀ではない.結核菌の検出は,尿を検体とした塗抹検査,培養検査で行われるが,尿中で希釈され菌量としては相対的に少なくなるのでPCR法などの核酸増幅法での検出が有用である.
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