icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科70巻4号

2016年04月発行

文献概要

増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド 1 尿路・性器の感染症 尿路感染症

尿路性器結核

著者: 高橋聡1 桧山佳樹2 市原浩司2

所属機関: 1札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座 2札幌医科大学医学部泌尿器科学講座

ページ範囲:P.16 - P.18

文献購入ページに移動
疾患の概要

 尿路性器結核は,肺結核,もしくは肺外結核からの結核菌の血行性転移による二次発現である.

 結核菌感染により,腎には腎盂・腎杯の形態異常,石灰化,実質の萎縮を,尿管には狭窄を,膀胱には腫瘤形成,肉眼的血尿などの症状・所見を呈する.一般的には,特異的な症状はないとされ,繰り返す膀胱炎,水腎症,悪性腫瘍疑いなどを契機に診断される.尿の結核菌検査を提出すること自体が稀であることから,疑わない限り診断できないこととなる.そのため,摘出した病理標本から診断されることも稀ではない.結核菌の検出は,尿を検体とした塗抹検査,培養検査で行われるが,尿中で希釈され菌量としては相対的に少なくなるのでPCR法などの核酸増幅法での検出が有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら