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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科70巻4号

2016年04月発行

増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド

2 下部尿路機能障害

過活動膀胱

著者: 西井久枝1 藤本直浩1

所属機関: 1産業医科大学医学部泌尿器科学

ページ範囲:P.65 - P.68

文献概要

疾患の概要

 過活動膀胱とは,尿意切迫感を必須とした症状症候群であり,通常は頻尿と夜間頻尿を伴い,切迫性尿失禁は必須ではない.尿意切迫感とは,通常の尿意とは異なる,「突然起こる,我慢できないような強い尿意」をいう.

 過活動膀胱症状は地域住民の5〜20%の頻度でみられ,対象や調査手法,診断基準の違いで変動する.本邦の40歳以上の男女を対象とした大規模疫学調査では,排尿回数を1日8回以上,尿意切迫感が週1回以上と定義し調査され,全体の有症状率は12.8%であった.頻度は年齢とともに上昇し,性別では一般に女性に頻度が高い.生命に関わる疾患ではないものの,インパクトは大きく,仕事やQOL,精神衛生に悪影響を及ぼす.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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