文献詳細
増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
6 内分泌疾患
文献概要
疾患の概要
低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症(male hypogonadotropic hypogonadism : MHH)は,視床下部あるいは下垂体に病因が存在し,ゴナドトロピン(LHおよびFSH)分泌が欠如または低下することにより,精巣機能(テストステロン産生および精子形成)が低下している状態である.Kallmann症候群に代表される遺伝子異常は以前から知られていたが,次世代シーケンサー解析などから,既知遺伝子として約30個の遺伝子異常が判明しており,同一症例においても複数の関連遺伝子異常が高頻度に同定されている.また,下垂体腫瘍術後や放射線療法後など,続発性のMHH症例も多く存在する.まれではあるが成人発症MHH,すなわち,第二次性徴完了後に,性欲減退や不妊などを主症状として発症する場合もある.男性不妊外来では1〜2%とまれであるが,ゴナドトロピン療法により高率に精子形成の誘導が可能であるため,適切な診断と治療が必要である.
低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症(male hypogonadotropic hypogonadism : MHH)は,視床下部あるいは下垂体に病因が存在し,ゴナドトロピン(LHおよびFSH)分泌が欠如または低下することにより,精巣機能(テストステロン産生および精子形成)が低下している状態である.Kallmann症候群に代表される遺伝子異常は以前から知られていたが,次世代シーケンサー解析などから,既知遺伝子として約30個の遺伝子異常が判明しており,同一症例においても複数の関連遺伝子異常が高頻度に同定されている.また,下垂体腫瘍術後や放射線療法後など,続発性のMHH症例も多く存在する.まれではあるが成人発症MHH,すなわち,第二次性徴完了後に,性欲減退や不妊などを主症状として発症する場合もある.男性不妊外来では1〜2%とまれであるが,ゴナドトロピン療法により高率に精子形成の誘導が可能であるため,適切な診断と治療が必要である.
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