icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科70巻4号

2016年04月発行

増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド

8 腎機能障害

腎移植(免疫抑制薬)

著者: 齋藤満1 佐藤滋2 羽渕友則3

所属機関: 1秋田大学医学部附属病院血液浄化療法部 2秋田大学医学部附属病院腎疾患先端医療センター 3秋田大学大学院医学系研究科腎泌尿器科学講座

ページ範囲:P.154 - P.158

文献概要

疾患の概要

 腎移植療法では,拒絶反応を抑制する目的で免疫抑制療法を行うが,免疫抑制が不十分であれば拒絶反応が発症しやすくなり,過剰であれば腎毒性や日和見感染症が発症しやすくなるため,腎移植レシピエントの状況や全身状態に応じて常にバランスを意識した処方が必要となる.また,そのバランスがとれていたとしても,悪性腫瘍が発生した場合など,免疫抑制自体が病状や全身状態の悪化を来したり,化学療法などのほかの治療法に影響する可能性があるときは,拒絶反応に注意しながら減量または中止を考慮しなければならない.移植腎生検は腎移植レシピエント(あるいは移植腎)にとって適正な免疫抑制状態におかれているかどうかを見極める手段の1つであるが,侵襲的検査であることから必要最小限にとどめるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら