icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科70巻4号

2016年04月発行

増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド

10 周術期 予定手術

深部静脈血栓症の予防

著者: 清水彩里1 田中聡1

所属機関: 1信州大学医学部麻酔蘇生学教室

ページ範囲:P.240 - P.243

文献概要

治療方針 薬物療法の概要と狙い

 静脈血栓塞栓症の予防法は,術前に発症リスクをあらかじめ評価し,そのリスクに応じて決定する.深部静脈血栓症を発症するリスク因子は多岐にわたるため,同じ術式でも個々の患者によってリスク評価は異なる(表1).予定術式,術後出血の可能性,周術期の麻酔方法も含めて総合的に判断する.低〜中リスク群に対しては,早期離床,弾性ストッキング,間欠的空気圧迫法を行う.薬物療法は,基本的に高〜最高リスク症例に推奨される(表2).

 静脈血栓塞栓症は,適切な予防を行っても完全には防止できない.したがって,患者への十分な説明と,早期発見・適切な対処は常に重要である.なお,すでに静脈血栓塞栓症が認められる場合の二次予防に関しては,本稿では言及しない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら