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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科70巻4号

2016年04月発行

文献概要

増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド 11 併存疾患 消化器系

胃炎

著者: 水城啓1

所属機関: 1けいゆう病院消化器内科

ページ範囲:P.322 - P.325

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疾患の概要

 近年,胃粘膜障害の主な原因はピロリ菌感染および薬剤性(非ステロイド消炎鎮痛薬=NSAIDsおよび低用量アスピリン=low dose aspirin : LDA)とされる.以前はピロリ菌感染によるものが多かったが,除菌療法が普及した最近ではNSDAIDsによるものが急増している.

 ピロリ感染は当初,消化性潰瘍の原因とされていたが,のちにMALTリンパ腫や突発性血小板減少症,慢性蕁麻疹などとの関連が報告された.最近では胃癌との関連が明らかとなり,ピロリ菌除菌はかつて消化性潰瘍の再発予防のためであったが,現在では胃癌予防が主体となっている.ピロリ感染は幼年期までに経口感染するとされ,成人での感染や除菌後の再感染はないとされる.また,衛生環境の改善に伴い,若年者の感染率は急速に低下している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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