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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科70巻4号

2016年04月発行

増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド

11 併存疾患 耳鼻咽喉科系

のど(咽喉)の痛み

著者: 鈴木賢二1

所属機関: 1ヨナハ総合病院

ページ範囲:P.351 - P.354

文献概要

疾患の概要

 のど(咽喉)の痛みを来す主な疾患には,扁桃炎,扁桃周囲炎,扁桃周囲膿瘍,咽喉頭炎,咽後膿瘍,喉頭蓋炎などがある.急性扁桃炎は小児期に最も多い疾患であり,悪寒・発熱・咽頭痛・嚥下痛を主訴とする.扁桃の炎症が扁桃外にまで進行し,重篤化したものが扁桃周囲炎であり,膿瘍形成したものが扁桃周囲膿瘍である.急性咽喉頭感染症としては,急性咽喉頭炎,重症型の咽後膿瘍や急性喉頭蓋炎が挙げられる.

 喉頭が気道のうち最も狭い部位であるため,喉頭およびその周辺の炎症は時として致命的なこともあり,その診断・治療は迅速かつ確実でなければならない.扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍(患側扁桃周囲の腫脹が強く,口蓋垂が健側に偏位している)や咽後膿瘍(咽頭後壁の疎な組織間隙に膿瘍形成し,小児や高齢者に多いとされる),急性喉頭蓋炎(含み声,嚥下時痛を訴え,咽頭所見に乏しいことが多い)では,切開排膿などの外科的処置,入院加療を要することが多いため,早急に耳鼻咽喉科専門医に紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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