臨床泌尿器科71巻4号

2017年04月発行

増刊号特集 泌尿器科検査パーフェクトガイド

Ⅰ知っておきたい泌尿器科検査の手順のコツ [8]内視鏡検査

尿管鏡検査

著者： 吉田健志¹

所属機関： ¹関西医科大学附属病院腎泌尿器外科

ページ範囲：P.88 - P.90

文献概要

ここがポイント
◉体位は砕石位がベストで，全身麻酔が望ましい．
◉内視鏡挿入はセイフティガイドワイヤーを留置し，直接法，おじぎ法，回転法でアプローチする．
◉腎杯の見落とし，ディスオリエンテーションに注意が必要である．造影CT（排泄相）があれば，3D構築画像が役立つ．
◉無理な内視鏡挿入は尿管断裂を招く可能性もあるため，尿管狭窄部では無理をしない．
◉尿管口が狭い症例では術前に可能性を説明し，ステント留置による撤退も考慮する．
◉高リスク症例（水腎症，術前細菌尿，カテーテル留置例）では，術後感染に注意が必要である．

参考文献

1） 川喜田睦司 : 泌尿器科検査診断学. 尿路内視鏡検査. In : 小川 修, 岡田裕作, 荒井陽一, 他 （編） : ベッドサイド泌尿器科学 改訂第4版. pp83─86, 南江堂, 東京, 2013

2） Branden Duffey DO, et al : Principles of Endoscopy. In : Wein AJ, Kavoussi LR, Partin AW, et al （eds）: Campbell-Walsh Urology Tenth edition. pp196─203, Elsevier, Netherlands, 2012

3） 奴田原紀久雄 : 泌尿器科検査診断学. 尿路内視鏡検査. In : 小川 修, 岡田裕作, 荒井陽一, 他 （編） : ベッドサイド泌尿器科学 改訂第4版. pp875─876, 南江堂, 東京, 2013

4） 加藤祐司 : fTUL/PNLのトレーニング : 八戸平和病院における取り組み. Urology View 8 : 100─104, 2013

5） 日本泌尿器科学会 （編） : 泌尿器科領域における周術期感染予防ガイドライン2015. pp41─44, メディカルレビュー社, 東京, 2016