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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科72巻7号

2018年06月発行

特集 エキスパートが本音で語る! 膀胱癌診療の最前線

〈膀胱癌治療の最前線〉

腹腔鏡下膀胱全摘除術

著者: 三木淳1 柳澤孝文1 大林広輝1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属柏病院泌尿器科

ページ範囲:P.538 - P.542

文献概要

▶ポイント

・骨盤内の膜解剖を意識し,膀胱下腹筋膜と尿管下腹神経筋膜に裏打ちされた膀胱側腔,直腸側腔を展開することで,側方靱帯を同定する.

・膀胱は,膀胱下腹神経筋膜と腹膜に覆われた状態でen-blocに摘出可能である.離断すべき構造物は,膀胱と前立腺(女性の場合は,子宮と腟)への血管と神経組織である側方靱帯,尿管,尿道だけである.

・膀胱の側方靱帯は,外側の血管系と内側の神経束とに分けて処理することが可能である.この際,内腸骨(内陰部)動脈の起始部から血管を剝離,処理することで,内腸骨領域のリンパ節も膀胱とen-blocに摘出し,出血を抑えた根治性の高い手術につながる.

参考文献

1) 山中 望 : 膀胱全摘除術と新膀胱造設術Studer変法を究める. メディカルビュー社, 東京, 2011
2) 堀江重郎, 山口雷蔵, 武藤 智, 他 (編) : 膀胱癌診療最前線. メディカルビュー社, 東京, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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