臨床泌尿器科73巻2号

2019年02月発行

特集 もっと身近に!　Female Urologyを学ぶ

〈総論〉

女性下部尿路症状の病態

著者： 武井実根雄¹

所属機関： ¹原三信病院泌尿器科

ページ範囲：P.89 - P.95

文献概要

▶ポイント

・女性下部尿路症状の病態を理解するには，女性の骨盤内臓器の解剖学を理解することが重要である．

・加齢や出産により，骨盤底の支持組織が弛緩することで腹圧性尿失禁や骨盤臓器脱を来し，同時にさまざまな下部尿路症状が惹起される．

・加齢による下部尿路機能の変化や間質性膀胱炎，婦人科疾患および女性ホルモンの関与などにも留意する必要がある．

参考文献

1） 本間之夫, 柿崎秀宏, 後藤百万, 他 : 排尿に関する疫学的研究. 日排尿会誌14 : 266-277, 2003

2） 日本排尿機能学会過活動膀胱診療ガイドライン作成委員会 （編） : 過活動膀胱診療ガイドライン ［第2版］. リッチヒルメデイカル, 東京, 2015

3） 日本排尿機能学会女性下部尿路症状診療ガイドライン作成委員会 （編） : 女性下部尿路症状診療ガイドライン. リッチヒルメデイカル, 東京, 2013

4） 日本間質性膀胱炎研究会ガイドライン作成委員会 （編） : 間質性膀胱炎診療ガイドライン. ブラックウェルパブリッシング, 東京, 2007

5） 福井準之助, 貫井文彦, 紺谷和彦, 他 : 女性の心因性下部尿路機能障害 : 心因性頻尿・尿意切迫症候群と心因性尿閉の病態追求. 日泌尿会誌90 : 769-778, 1999