臨床泌尿器科73巻4号

2019年04月発行

増刊号特集 泌尿器科周術期パーフェクト管理 下部尿路機能障害関連の手術

経尿道的前立腺切除術（TURPおよびTURisP含む）

著者： 鈴木康友¹ 近藤幸尋²

所属機関： ¹日本医科大学千葉北総病院泌尿器科 ²日本医科大学付属病院泌尿器科

ページ範囲：P.137 - P.139

Point

◆前立腺肥大症は良性疾患であるので，経尿道的前立腺切除術のメリットとデメリットを十分にインフォームド・コンセントすることが必須である．

◆手術中は，被膜穿孔や静脈洞開口などの合併症時にただちに手術を終了できるように意識すること．

◆術後1か月程度は後出血のリスクがあるため，腹圧をかける行為に注意することを患者に指導する．

参考文献

1） 鈴木康友, 西村泰司 : 経尿道的前立腺切除術―TURP. In : 平尾佳彦 （編） : よくわかって役に立つ前立腺肥大症のすべて. pp240-255, 永井書店, 茨城, 2009

2） 鈴木康友, 近藤幸尋 : 経尿道的前立腺切除術. 臨泌72 : 176-180, 2018

3） 鈴木康友, 斉藤友香, 松沢一郎, 他 : TUR-P―基本手技を中心に. Jpn J Endourol ESWL 21 : 293-300, 2008

4） Rieken M, Bachmann A and Shariat SF : Long-term follow-up data more than 5 years after surgical management of benign prostate obstruction : who stands the test of time? Curr Opin Urol 26 : 22-27, 2016