文献詳細
特集 これだけは押さえておきたい! 泌尿器腫瘍に対する抗がん剤の基本
座談会
泌尿器科医と腫瘍内科医のコラボレーション—現状と将来の展望について
著者: 北村寛1 茂田啓介2 大木遼佑3
所属機関: 1富山大学大学院医学薬学研究部腎泌尿器科学講座 2慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室 3NTT東日本関東病院腫瘍内科
ページ範囲:P.338 - P.345
文献概要
最初に茂田先生,先生が泌尿器科医を志したきっかけを聞かせていただけますか.
茂田 非常に曖昧な理由ながら,すでに学生の頃から泌尿器科志望は決めておりました.1つは,全身を診れるということですね.泌尿器科は一見,臓器が限定されているように思われますが,疾患は感染から腫瘍まで非常に多岐にわたっており,その初診から最後まで,1人の方をずっと診ることができるという意味でも,かなり魅力的な科だと思いました.
もう1つは,手術にかなり熟練できるということと,ロボット手術ができる点です.学生時代に,これから「ダ・ヴィンチ」というロボットが出てきて,その技術は泌尿器科がリードしていくのだというお話をうかがって,非常に将来性のある科だなぁと思っておりました.
北村 なるほど.では,大木先生,先生が腫瘍内科を目指されたきっかけを教えていただけますか.
大木 学生時代は,血液内科に興味をもっていました.腫瘍内科という診療科があるのを知ったのは,初期研修のマッチング先を探したときでした.そして,血液内科の強い虎の門病院へ見学に行ったときに臨床腫瘍科を回って,そこで初めて腫瘍内科が選択肢に入ってきたのです.血液疾患ももちろん面白いと思ったのですが,臓器横断的に癌を診ることができる腫瘍内科がすごく魅力的に感じられたのと,臨床腫瘍科でとても歓迎していただいたということもあって,最終的に腫瘍内科をやろうと決めました.
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