文献詳細
増刊号特集 泌尿器科診療の最新スタンダード―平成の常識は令和の非常識
尿路・性器の感染症
文献概要
以前の常識
・淋菌性尿道炎に対して,注射薬セフトリアキソン,セフォジジム,スペクチノマイシンが推奨され,経口薬としてはセフィキシムもある程度効果が認められた.ガイドラインで推奨されてはいないが,アジスロマイシン単回投与も有効であると考えられていた.
・非淋菌性尿道炎の原因微生物として,クラミジアやMycoplasma genitaliumがあるが,いずれもマクロライド系抗菌薬で治療できるとされていた.
現在の常識
・淋菌性尿道炎には咽頭感染も考慮しセフトリアキソン静注薬を第一選択薬とする.アジスロマイシンは,ほかの推奨薬に対するアレルギーがある場合には使用を考慮してもよい.
・非淋菌性尿道炎の原因微生物として,クラミジアの薬剤耐性は問題とはなっていないが,Mycoplasma genitaliumの薬剤耐性が深刻な問題となっている.
・淋菌性尿道炎に対して,注射薬セフトリアキソン,セフォジジム,スペクチノマイシンが推奨され,経口薬としてはセフィキシムもある程度効果が認められた.ガイドラインで推奨されてはいないが,アジスロマイシン単回投与も有効であると考えられていた.
・非淋菌性尿道炎の原因微生物として,クラミジアやMycoplasma genitaliumがあるが,いずれもマクロライド系抗菌薬で治療できるとされていた.
現在の常識
・淋菌性尿道炎には咽頭感染も考慮しセフトリアキソン静注薬を第一選択薬とする.アジスロマイシンは,ほかの推奨薬に対するアレルギーがある場合には使用を考慮してもよい.
・非淋菌性尿道炎の原因微生物として,クラミジアの薬剤耐性は問題とはなっていないが,Mycoplasma genitaliumの薬剤耐性が深刻な問題となっている.
参考文献
1) 日本性感染症学会(編) : 性感染症診断・治療ガイドライン2008. 日性感染症会誌19 : No.1(suppl), 2008
2) 日本性感染症学会(編) : 性感染症診断・治療ガイドライン2011. 日性感染症会誌22 : No.1(suppl), 2011
3) 日本性感染症学会(編) : 性感染症診断・治療ガイドライン2016. 日性感染症会誌27 : No.1(suppl), 2016
4) Ohnishi M, et al : Ceftriaxone-resistant Neisseria Gonorrhoeae, Japan. Emerg Infect Dis 17 : 148-149, 2011
5) Deguchi T, et al : New Clinical Strain of Neisseria Gonorrhoeae With Decreased Susceptibility to Ceftriaxone, Japan. Emerg Infect Dis 22 : 142-144, 2016
6) Seike K, et al : Novel penA Mutations Identified in Neisseria Gonorrhoeae With Decreased Susceptibility to Ceftriaxone Isolated Between 2000 and 2014 in Japan. J Antimicrob Chemother 71 : 2466-2470, 2016
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