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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科74巻9号

2020年08月発行

文献概要

連載 医薬系プレゼンテーションの技術―知れば,学べば,必ず上達!・第8回

ビジュアルテクニック(スライド編④)

著者: 井上貴昭123

所属機関: 1原泌尿器科病院 2神戸大学泌尿器科 3国際プレゼンテーション協会(IPS)医学プレゼンテーションチーム

ページ範囲:P.706 - P.709

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書体
◯書体は見た目で印象を左右する

 さて,今回は「書体」について少しお話ししてみよう.書体にはそれぞれ独自の個性がある.プレゼンテーションで最も大切にされるのが“視認性”だ.「どの書体が最も聞き手にとって視認性が高く,視覚に飛び込みやすいか」に関してはいまだに激しい議論があり,決定的な研究結果は出ていないようだが,私が愛用している『slide:ology』1)に次のような面白い話がある.作者にとってスライドは広告看板に似ているという考えのもと,たまたま泊まった高層ビルの28階から見える40枚ほどの看板を見たところ,唯一読み取れたのは「サンセリフ書体」で書かれた看板だけだったようだ.だから,おそらく視認性が高いのは「サンセリフ書体」なのかもしれない.もちろん私もすべての個性を知っているわけではないが,よく使う書体の特徴と聞き手が受け取るその印象について,ここから説明していきたい.

 ちなみに1回のプレゼンテーションで使う書体は1個または2個までにしよう.なぜなら,たくさんの書体が1つの物語にあると,視認性が異なり,聞き手の受け取る印象が変わってしまうからだ.1つは見出し,もう1つは本文に使うのがよいだろう.

参考文献

1) Duarte N : slide:ology, The Art and Science of Creating Great Presentations. O'Reilly Media, Sebastopol, 2008
2) 飯田英明 : 驚くほど相手に伝わる学会発表の技術―わかるデザイン60のテクニック. 中山書店, 東京, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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