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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科75巻3号

2021年03月発行

特集 斜に構えて尿路結石を切る!―必ず遭遇するイレギュラーケースにどう対処するか?

企画にあたって フリーアクセス

著者: 宮澤克人1

所属機関: 1金沢医科大学泌尿器科学講座

ページ範囲:P.183 - P.183

文献概要

 尿路結石は泌尿器科医にとって日常診療で遭遇する疾患ですが,診断・治療に専門的知識と技術が必要な泌尿器科特有の疾患でもあります.診療ガイドライン(GL)や治療マニュアルが刊行されていますが,その特性上,標準的な見解やレギュラーケースに対する内容が記載されており,実臨床の場で必要な情報が必ずしも網羅されているわけではありません.現在,尿路結石診療ガイドラインが改訂作業中ですが,GL作成マニュアルに従っており,同様の傾向となる可能性がきわめて高いと考えられます.

 さて,「斜に構える」の語源は,「剣道で刀を斜めに構える」です.剣道には,上段・中段・下段という構えがあり,“中段”という構えは相手に向かって刀を斜めに延ばした状態であることから,その構えを「斜に構える」と呼ぶようになり,さらに“中段”の構えが試合前にお互いが向き合う際の基本姿勢でもあり,一番「隙」がない構え方であることから,「改まった態度をとる」「身構える」というのが本来の意味だそうです.泌尿器科医にとっての“剣”はメスと内視鏡ではないでしょうか.また,剣道の“斬る”は尿路結石においては「切石術」をイメージさせるのではないでしょうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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