臨床泌尿器科75巻4号

2021年04月発行

増刊号特集 泌尿器科当直医マニュアル

入院編 術後合併症

術後急性腹症（穿孔・腸閉塞・イレウス）

著者： 永仮邦彦¹ 石崎陽一¹ 嵩原一裕¹

所属機関： ¹順天堂大学医学部附属浦安病院消化器・一般外科

ページ範囲：P.183 - P.189

文献概要

絶対に見逃してはいけないポイント
☞致命的となりうる消化管穿孔を見逃してはならない．また，基礎疾患の有無やステロイド内服などの把握も重要で必要な情報となるため，必ず検索を行う．
☞腹部理学的所見で腹膜刺激症状である反跳痛や筋性防御，板状硬の状態を見逃さないようにする．
☞画像所見においてX線所見でみられるfree air，CT検査所見でのみ確認できるfree airやbeak sign，whirl sign，大量の腹水，腸管壁の造影消失などが大切である．

参考文献

1） 西谷 弘, 他 : 標準放射線医学 第7版. 医学書院, 東京, 2011

2） 荒木 力 : ここまでわかる急性腹症のCT 第2版. メディカル・サイエンス・インターナショナル, 東京, 2009

3） 平松京一 : 腹部のCT. メディカル・サイエンス・インターナショナル, 東京, 2001

4） 急性腹症診療ガイドライン出版委員会 : 急性腹症診療ガイドライン2015. 医学書院, 東京, 2015