臨床泌尿器科76巻5号

2022年04月発行

特集 実践！ エビデンスに基づいた「神経因性膀胱」の治療法

〈尿路管理〉

自排尿

著者： 関戸哲利¹

所属機関： ¹東邦大学医療センター大橋病院泌尿器科

ページ範囲：P.266 - P.274

文献概要

▶ポイント

・自排尿には，随意排尿，失禁排尿，反射性排尿，膀胱搾り出し排尿がある．

・神経因性下部尿路機能障害の患者に推奨される自排尿は，随意排尿のうち，「安全」な随意排尿である．

・安易に指導される傾向がある膀胱搾り出し排尿は，尿路管理法として原則的には推奨されない．

参考文献

1） 日本排尿機能学会, 他 （編） : 脊髄損傷における下部尿路機能障害の診療ガイドライン2019年版. pp21-23, 中外医学社, 東京, 2019

2） 関戸哲利 : 神経因性下部尿路機能障害. 泌外34 （特別号） : 274-287, 2021

3） Takahashi R, et al : Long-Term Urodynamic Follow-Up After External Sphincterotomy in Patients with Spinal Cord Injury. Neurourol Urodyn 37 : 2625-2631, 2018

4） El Akri M, et al : Risk of Prolapse and Urinary Complications in Adult Spina Bifida Patients with Neurogenic Acontractile Detrusor Using Clean Intermittent Catheterization versus Valsalva Voiding. Neurourol Urodyn 38 : 269-277, 2019