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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科76巻5号

2022年04月発行

文献概要

特集 実践! エビデンスに基づいた「神経因性膀胱」の治療法 〈薬物療法〉

蓄尿機能障害に対する薬物療法:抗コリン薬

著者: 市野みどり1

所属機関: 1長野県立こども病院泌尿器科

ページ範囲:P.298 - P.302

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▶ポイント

・神経因性膀胱症例では,上部尿路障害の危険因子を認める場合には,自覚症状がなくても抗コリン薬の投与が必要である.

・上部尿路障害の危険因子は,膀胱の高圧状態,すなわち排尿筋過活動,低コンプライアンス膀胱,排尿筋括約筋協調不全である.

・自排尿で管理する場合には,残尿など,排尿期の異常に注意が必要である.

参考文献

1) 日本排尿機能学会, 他 (編) : 脊髄損傷における下部尿路機能障害の診療ガイドライン [2019年版]. 中外医学社, 東京, 2019
2) 日本排尿機能学会, 他 (編) : 二分脊椎に伴う下部尿路機能障害の診療ガイドライン [2017年版]. リッチヒルメディカル, 東京, 2017
3) Horstmann M, et al : Neurogenic Bladder Treatment by Doubling the Recommended Antimuscarinic Dosage. Neurourol Urodyn 25 : 441-445, 2006
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8) Kanematsu A, et al : Comparison of the Effects by Oxybutynin and Tolterodine on Spina Bifida Patients : A Pilot Crossover Study. Low Urin Tract Symptoms 3 : 99-103, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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