臨床泌尿器科77巻4号

2023年04月発行

増刊号特集 泌尿器内視鏡最新手術

副腎・腎・後腹膜の手術

腹腔鏡下腎摘除術［右・左］：経腹膜アプローチ

著者： 猪口淳一¹

所属機関： ¹九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野

ページ範囲：P.42 - P.46

文献概要

Point

◇腎周囲の膜構造を十分に理解したうえで，癒合筋膜，ゲロタ筋膜を適切な方向へ牽引し剝離層を作っていく．

◇両側とも腎前面の臓器を十分に脱転し，広い術野を展開することが重要である．

◇腎血管処理では周囲を十分に展開し，血管に対して垂直方向の剝離を行う．静脈壁上での剝離は容易に損傷を来すので注意する必要がある．

＊本論文中、［▶動画］マークのあるものにつきましては、関連する動画を見ることができます（公開期間：2026年4月末まで公開）。

参考文献

1） 日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡手術ガイドライン作成委員会 : 泌尿器腹腔鏡手術ガイドライン.　https://www.jsee.jp/wordpress/wp-content/themes/jsee/assets/pdf/guideline_2020.pdf （2023年1月20日閲覧）

2） Ordon M, et al : Laparoscopic Nephrectomy. In : Smith JA Jr, et al : Hinman's Atlas of Urologic Surgery, 4th ed. pp112-121, ELSEVIER, Philadelphia, 2018

3） 槙山和秀 : 腎摘除術, 副腎摘除術における術野の確保のポイント （経腹, 経後腹膜）. Jpn J Endourol 32 : 57-61, 2019

4） 楠原義人, 他 : 腎摘除術, 副腎摘除術における血管処理のポイント. Jpn J Endourol 32 : 62-65, 2019

5） 川端 岳, 他 : 経腹膜到達法における腎周囲剝離, 副腎処理のポイント. Jpn J Endourol 32 : 66-71, 2019