icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科78巻11号

2024年10月発行

文献概要

特集 そうだったのか腎移植―泌尿器科ジェネラリストを目指そう! 〈実践編〉

腎移植後維持期外来診療における診療のポイント

著者: 石川里紗1 長浜正彦1

所属機関: 1聖路加国際病院 腎臓内科

ページ範囲:P.896 - P.901

文献購入ページに移動
▶ポイント

・腎移植患者は必ず3剤の免疫抑制薬を服用しており,他剤との相互作用や易感染性に注意する.

・移植後3〜6か月間は感染予防薬を服用しているため,その使用状況を確認する.

・移植腎は右(左)下腹部に位置し,腸骨内・外動脈および静脈に吻合しているため,大腿部からの中心静脈挿入や心臓カテーテル検査の際には配慮する.

・移植腎の尿管は短く逆流しやすいため,尿路感染症が起こりやすい.

・片腎かつカルシニューリン阻害薬(CNI)を服用しているため,腎機能が血行動態の影響を受けやすい.

・元は腎不全患者(透析患者)であり,動脈硬化のハイリスク集団である.

参考文献

1) 日本臨床腎移植学会 : 腎移植後内科・小児科系合併症の診療ガイドライン2011 http://www.jscrt.jp/wp-content/themes/jscrt/pdf/guideline/guide2011.pdf (2024年8月1日閲覧)
2) Kidney Disease : Improving Global Outcomes (KDIGO) Transplant Work Group : KDIGO clinical practice guideline for the care of kidney transplant recipients. Am J Transplant 9 (Suppl 3) : S1-155, 2009
3) 日本腎臓学会 (編) : エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023. 東京医学社, 2023
4) KDIGO 2024 Clinical Practice Guideline for the Evaluation and Management of Chronic Kidney Disease http://www.kidney-international.org/action/showPdf?pii=S0085-2538%2823%2900766-4 (2024年8月1日閲覧)
5) 長浜正彦 : 腎移植後患者における診療上の注意点. Medicina 54 : 336-340, 2017
6) 長浜正彦 : 腎移植患者の移植後外来管理. 腎と透析76 (増刊) : 700-702, 2014
7) 日本移植学会 (編) : 臓器移植関連CMV感染症診療ガイドライン2022. ぱーそん書房, 2022
8) 長浜正彦 : 循環器疾患の対応. 原田 浩, 他 (編) : 腎移植の病診連携. 医薬ジャーナル, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら