臨床泌尿器科78巻4号

2024年04月発行

増刊号特集 薬の使い方がすぐわかる　泌尿器科処方ガイド

2．下部尿路機能障害

前立腺肥大症

著者： 松岡香菜子¹ 秦淳也¹ 小島祥敬¹

所属機関： ¹福島県立医科大学医学部 泌尿器科学講座

ページ範囲：P.58 - P.63

文献概要

処方のポイント

●前立腺肥大症に対する投薬では，前立腺体積だけでなく，下部尿路症状および機能を評価して処方を行う．

●過活動膀胱を併発している場合は，β₃作動薬や抗コリン薬の併用を検討する．この際，残尿量の確認を怠らないようにする．

●薬物療法のみでコントロールが難しい場合は，間欠導尿や手術について検討する．

参考文献

1） 日本泌尿器科学会 （編） : 男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン. リッチヒルメディカル, 2017

2） 日本泌尿器科学会 （編） : 男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン （修正・追加2020）. リッチヒルメディカル, 2020　https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/27_lower-urinary_prostatic-hyperplasia_rev2020_info.pdf （2024年1月20日閲覧）

3） 日本泌尿器科学会 （編） : 男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン （修正・追加2023）. リッチヒルメディカル, 2023

4） 日本排尿機能学会, 他 （編） : 過活動膀胱診療ガイドライン ［第3版］. リッチヒルメディカル, 2022

5） Hata J, et al : Mechanism of Androgen-Independent Stromal Proliferation in Benign Prostatic Hyperplasia. Int J Mol Sci 24 : 11634, 2023

6） Kang TW, et al : Beta 3 Adrenoreceptor Agonist for the Management of Lower Urinary Tract Symptoms in Men With Benign Prostatic Hyperplasia : A Systematic Review. Int Neurourol J 25 : 182-191, 2021