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文献詳細

雑誌文献

臨床外科1巻2号

1947年02月発行

臨牀例

原子爆彈傷の虹波治驗例

著者: 土橋秀孝1

所属機関: 1慶應義塾大學醫學部外科學教室

ページ範囲:P.44 - P.49

文献概要

緒言
 今次大戰に始めて出現せる原子爆彈はそれ自體有史以來始めての出現であるだけに,これに依る傷害も全く獨自のものであつて,それか及ぼす作用及び影響はこれまで何れの文獻にも見當らぬ特異的のものであるが,患者發生以來諸家の各方面に亙る研究の結果漸次その全貌を明らかにしつつある現状である。現在までに判明してゐる諸症状の中の一つは1922年W. Schultz氏に依り始めて記載された顆粒白血球消失症(Agran alocytose)のそれに非常なる類似點を持つてゐるといふことである。余は最近原子爆彈に依る患者の中外見上何等の損傷なく,しかも上記顆粒白血球消失症と殆ど同樣な症状を有する2例に遭遇し,これを特殊藥「虹波」にて處置し完全に治癒せしめ得たので,此處にその詳細を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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