icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科10巻1号

1955年01月発行

綜説

亞急性(巨態細胞性)甲状腺炎の診断

著者: 高橋希一1 宮坂裕1

所属機関: 1東北大学医学部桂外科

ページ範囲:P.35 - P.38

文献概要

 甲状腺が深在性で血管に富み,且つ沃度を多量に保持する器管である為,それの炎症例は少数である.その中急性化膿性甲状腺炎1)2)以外の亜急性慢性甲状腺炎は種々諸家の問題となつておりその発生頻度としてChesky3)は甲状腺切除を受けた2031例中169例即ち8.3%にMarshall4)は25000の甲状腺切除例中187例即ち1%弱にこれを認め且つ後者は手術施行せざる多数の者に臨床的に慢性甲状腺炎の診断を下したと云いAsmond5)は7045例の甲状腺疾患例中236例即ち3%強に亜急性慢性甲状腺炎を認めている.本邦に於いても川島6)は13例中に7例を脇坂7)は略々1%弱を認めている.
 この事は亜急性慢性甲状腺炎が案外多く存在している事を物語つている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら