icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科10巻11号

1955年11月発行

特集 偶發症との救急處置

「ノボカイン」中毒と其対策

著者: 上村良一1 岩森茂1

所属機関: 1広島大学医学部上村外科教室

ページ範囲:P.769 - P.774

文献概要

I.緒言
 吾々は昭和27年以来Novocain静注の病態作用機転に就き種々臨床的研究及び基礎的実験を行つて来たが1)2)3),此間に接した内外文献を通じて意外に思つた事は,彼等が自分の経験したNov—ocain中毒を余りにも軽視し,何等対策を構ずる事なく半ば諦めている事である.
 偖て19世紀の終りから20世紀にかけて無痛法の発達は非常に目醒ましく,之を基盤として大に近世外科学は進歩したのであるが,時として此無痛法も局所麻酔の如き簡単な操作を行うのみで死を来す場合があり,患者の不幸は勿論の事,其担当医師の被る精神的打撃も甚しくShock死と共に医療関係者によつては全く悲惨な偶発症である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら