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文献詳細

雑誌文献

臨床外科10巻13号

1955年12月発行

綜説

肺切除術に於けるChloromycetin(筋注用)の使用

著者: 浅井誠1

所属機関: 1国立東京療養所

ページ範囲:P.1007 - P.1009

文献概要

1.まえがき
 クロロマイセチン(以下CMと略称)の外科的疾患に対する治療効果はAltemeier1),高田2)3)等により著効を示すことが報告されている.
 従来肺結核手術時の結核菌以外の細菌による合併症の予防には,Penicillinが広く用いられ概ねその目的を達して来たが,Penicillinがあゆる方面にしかも容易に使用されてくると共に,Penicillin-allergyによる副作用やPenicillinに対する菌の感受性等の問題が強く言われる様になり,之の対策としてクロロマイセチン,オーレオマイシン,テラマイシン等の内服も考慮されるが,術後には内服の困難な場合が少くない.又外科的感染症の原因となるGram陽性菌及び陰性菌のみならず,Virus,Rickettsia等多くの菌種に対して広汎な抗菌スペクトルを有し,それらの発育を阻止する点からもCMの使用の方が効果が大であると考え,CMの血中濃度の時間的推移を測定しつゝ感染予防の目的に筋肉内注射用のCMを使用したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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