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外科保険診療の手びき・2
手術と処置
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ページ範囲:P.288 - P.289
文献購入ページに移動 保険医療養担当規定第11条の4,に手術及び処置として次の様に述べてある.
(1)手術は必要があると認められる場合に行う. (2)処置又は包帯交換は必要の程度において行う.
勿論必要のない手術が行われる筈はないがこの必要という意味には第一に保険診療に於ては就業に支障があるかないかによつてきめられるということがある.例えば単なる美容を目的として耳殻の成形術を行つた場合には保険診療の範囲内ではないが同じ耳殻成形術でもその患者の職種によつて耳殻がないために聴力に支障を来し就業出来ないというような場合には保険診療の対称となるのである.次には手術を行つてもその適応が妥当でない場合には保険診療の範囲外となる.例えば腋窩で胸廓神経を切断することによつて気管支喘息を治すというようなことは主張する人にとつては必要性があるかもしれないがこれは普遍妥当性を欠くために今ではまだ保険診療へは取り入れられていないから担当医が例え必要と認めても通用しないのである.然し女性乳癌のある時期に卵巣別除術を行うということや,慢性胃炎の間である場合には胃切除を行うというような外科学会でひろく認められていることは行つても差支えないことになつている.
(1)手術は必要があると認められる場合に行う. (2)処置又は包帯交換は必要の程度において行う.
勿論必要のない手術が行われる筈はないがこの必要という意味には第一に保険診療に於ては就業に支障があるかないかによつてきめられるということがある.例えば単なる美容を目的として耳殻の成形術を行つた場合には保険診療の範囲内ではないが同じ耳殻成形術でもその患者の職種によつて耳殻がないために聴力に支障を来し就業出来ないというような場合には保険診療の対称となるのである.次には手術を行つてもその適応が妥当でない場合には保険診療の範囲外となる.例えば腋窩で胸廓神経を切断することによつて気管支喘息を治すというようなことは主張する人にとつては必要性があるかもしれないがこれは普遍妥当性を欠くために今ではまだ保険診療へは取り入れられていないから担当医が例え必要と認めても通用しないのである.然し女性乳癌のある時期に卵巣別除術を行うということや,慢性胃炎の間である場合には胃切除を行うというような外科学会でひろく認められていることは行つても差支えないことになつている.
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