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文献詳細

雑誌文献

臨床外科10巻9号

1955年09月発行

綜説

持続睡眠法を應用した術後の苦痛除去について

著者: 村上忠重1 梅津吉治1 関竜馬1 松井勉1

所属機関: 1昭和医科大学外科教室

ページ範囲:P.577 - P.580

文献概要

 麻酔法の進歩により手術中の患者の苦痛と危険は全く安全にとりのぞかれ得る時代となつたが,手術後の苦痛の除去に関しては未だ一定の方法が確立されていない.勿論モルフィン剤や,睡眠剤の投与によつて,一応の目的は達せられているが,時に此等では全く不充分な場合があることは屡々経験される通りで,之等の方法が対症的に過ぎるというそしりはまぬがれ得ないと思う.
 その対策の一つとして最近塩酸プロカイン及びButyl-p—aminobenzoate等の合剤の局所注射による持続的な手術創部の麻痺効果が常用されるようになつた.我々も早速此れを試用し,その経験については著者等の中,松井その他が既に本誌第10巻第2号に報告した.その結果を要約すると第1表の通りで,32例の症例に対して著効14例,有効15例と云う成績であつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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