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文献詳細

雑誌文献

臨床外科10巻9号

1955年09月発行

文献概要

綜説

化膿性骨髄炎の抗生物質療法に対する感應錠(Roskilde Medical Company Ltd.)の應用に就いて(第1報)

著者: 箱崎喜雄1 佐瀨昭1 時田一雄1

所属機関: 1岩手医科大学整形外科教室

ページ範囲:P.603 - P.607

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緒言
 1910年Ehrlichの創造に端を発した化学療法はその後DomagkがSulfa剤を発明するに至り急速なる進歩を示し,以来引続き夫々特長のあるSulfa剤が製造され劃期的な進歩を見,現今も各科領域で愛用されている.更に最近PenicillinをはじめとしStreptomycin, Aureomycin, Chlo—ramphenicol, Terramycin等種々の抗生物質の登場により,あらゆる細菌性疾患に対し治癒率が著しく高まつた事は喜ぶべき事である.しかし此等細菌性疾患の治療に際して抗生物質の選択を誤り為に患者に対して多少の経済的,肉体的の負担をかける場合が多く,猶且治癒率の低下を来して居る事が少くない.抗生物質の使用に際し最も重要なる事柄は病原菌の各種抗生物質に対する感受性を測定し,最高感受性抗生物質を知る事である.我々は既に化膿性骨髄炎に対するPenicillinの耐性獲得を検索し,治療薬としてのPenicillinの価値を論じ無批判投与に対して警句を発して来た.そして又Penicillin投与に於ける偶発症状(副作用)をも経験して居る.しかし乍らこれ等細菌の感受性測定方法は,試験管による稀釈比濁法,平板法,濾紙法等がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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