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綜説
恥骨結核の20例
著者: 金成俊男1
所属機関: 1慶大医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.19 - P.22
文献購入ページに移動 恥骨結核は骨・関節結核中,比較的稀な疾患であり,その診療は整形外科に属するものであるがその部位の特殊性により,外科,産婦人科,泌尿器科等を訪れる事が多く,従つて誤つた診断,治療の行われる事が少くない.1929年Joachimovitsは111例の同疾患を集計したが,その後Hellstadius(1934)13例,Greger(1938)5例,Codecà(1940)10例,その他少数の報告が散見されるに過ぎない.本邦に於ては昭和6年教室武藤が2例を報告したが,同18年徳重・伴が諸家の報告を集計し93例を得た.
私は昭和4年より同28年迄,戦災により病症日誌焼失の昭和17年度を除き24年間に,慶大整形外科を訪れた5157例の骨・関節結核患者より,20例の恥骨結核を得たので之を中心として考察を加えてみたい.
私は昭和4年より同28年迄,戦災により病症日誌焼失の昭和17年度を除き24年間に,慶大整形外科を訪れた5157例の骨・関節結核患者より,20例の恥骨結核を得たので之を中心として考察を加えてみたい.
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