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綜説
門脈圧亢進症—特に肝内動脈植込法の創案を中心とする治療に関する見解
著者: 木本誠二1 杉江三郞1
所属機関: 1東京大学
ページ範囲:P.635 - P.652
文献購入ページに移動 門脈の外科を恩師福田保教授の下に吾々が血管外科の一項目としてとり上げたのが昭和24年であつて,その後特に門脈大静脈吻合を中心に研究を続行し,殆んど毎年の外科学会総会に報告するとともに,度々誌上にもその成績を発表してきた.今年5月の日本外科学会総会1)で宿題報告の担当者の一つに加えられ,これは従来の詳細な研究成績は省略して比較的最近の教室の業績と現段階におげる吾々の見解を発表するに止めた.その全文は日本外科学会雑誌に近く掲載される筈であるが,本稿には編集者の需めに応じて主要な項目のみについて解説的に記述し,現在の吾々の見解を明らかにしておこうと思う.昨年夏までの研究状況5)6)7)8)9)10)12)は本年2月発行の日本外科全書第24巻Ⅱに簡単に纒めてあり2),その中心のいくつかの懸案は本稿でほゞ解決される段階に達している.
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