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綜説
筋電図学よりみた腰椎麻酔の臨床
著者: 堀浩1 渡辺健夫1 光信昌明1 橫田博胤1 酒井謙一1 北川晃1
所属機関: 1大阪大学医学部第一外科教室
ページ範囲:P.657 - P.663
文献購入ページに移動生理学的に神経麻痺を研究する場合,普通用いられる手段は神経切断である.それは機能的及び器質的の両面に於て,切断する方が圧迫,捻挫,薬剤等を用いるよりも完全な神経遮断法である様に思われるからである.脊髄に於ても完全な機能遮断の為には,全切断,部分切断が望ましい訳であるが,薬剤麻痺即ちLumbalanesthesiaなるもの,実験目的によつては極めて興味ある神経遮断法となる事は論を俟たない.即ち本法の完全神経遮断に疑義ある点が逆に又種々な麻痺程度の研究に役立ち,Segmentalの麻痺を可能とするのである.
一方臨床的にLumbalanesthesiaを眺めると,その歴史は極めて古く之に関する業績を今更論ずるに値しない.かくの如く極めて普及している麻痺法であるから,その際の筋電図所見も既に二,三検討せられているのであるが,さて本質的に麻痺の程度と筋電図のPatternを検討した業績は意外に少い.
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