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綜説
脊椎カリエスの発病年齢
著者: 小川正三1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.671 - P.675
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脊椎カリエスの発病年齢その他に関する統計的研究は,内外文献を渉猟するに枚挙にいとまがない.而して個々の統計によつて数値に多少の差はあつても,その大綱は本邦諸家の統計と欧米諸家の統計では可成著明な差はあつても,少くとも本邦に於ては大体同様の傾向を示している.然しながら輓近の医学の進歩は結核の治療並に予防の面に於ても隔世の進歩をもたらし,既に肺結核にその影響が著明に現れている今日,第二次結核症の一つである骨関節結核の発症にもその影響が及んでいる事は容易に推察され,それが解明の一端としてあらためて脊椎カリエスの発病年齢を統計的に観察し,その時代的推移を検討する事も亦意義ある事と考える.
脊椎カリエスの発病年齢その他に関する統計的研究は,内外文献を渉猟するに枚挙にいとまがない.而して個々の統計によつて数値に多少の差はあつても,その大綱は本邦諸家の統計と欧米諸家の統計では可成著明な差はあつても,少くとも本邦に於ては大体同様の傾向を示している.然しながら輓近の医学の進歩は結核の治療並に予防の面に於ても隔世の進歩をもたらし,既に肺結核にその影響が著明に現れている今日,第二次結核症の一つである骨関節結核の発症にもその影響が及んでいる事は容易に推察され,それが解明の一端としてあらためて脊椎カリエスの発病年齢を統計的に観察し,その時代的推移を検討する事も亦意義ある事と考える.
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