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文献詳細

雑誌文献

臨床外科11巻12号

1956年12月発行

文献概要

綜説

血管収縮剤Neosynesinの臨床的応用—殊にペントタール麻醉時低血圧に対する効用について

著者: 大越重1 金子義良1 遠藤瑞雄1 佐々木偉夫1

所属機関: 1北海道大学医学部第1外科教室

ページ範囲:P.837 - P.840

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緒言
 近時手術及び麻酔法の目覚しい発展普及により,胸部及び腹部等に於ける侵襲度の高い手術が比較的容易に行われるようになつてきたが,反面それに伴い術中・術後の循環障碍の危険に遭遇することも多く,之が対策の必要性が重視されるに至つた.
 従来斯様な循環障碍の対策としては第1に輸血及び輸液による体液の補給と,第1に末梢血管収縮剤の使用により重要臓器に血量を集中せしめて上昇を計ることが行われてきた.之の血管収縮剤中交感神経末梢刺戟殊にAdrenalinやEphedrinが習慣的に多く用いられているが,本剤の効果は個人差があるのみならず,時に無反応の症例に遭遇し,或は急激な血圧下降時に速効が得られず,又反復使用により効力が逓減する等の欠点を有して居る.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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