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文献詳細

雑誌文献

臨床外科11巻13号

1956年12月発行

文献概要

特集 吐血と下血 症例

狹心症手術に合併せる心室細動例

著者: 堀內藤吾1 大原到1

所属機関: 1東北大学医学部桂外科教室

ページ範囲:P.1012 - P.1016

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1.緒言
 外科手術に偶発する心室細動に対しては近年漸く外科医,麻酔医の間に注意が喚起されて来たが,本邦に於ては胸部外科の発達が遅れた故もあつて,その臨床報告はまだ僅か数例を数えるのみである.従つて我々の心室細動に対する知識の多くは欧米の成書や報告によりくはしく知られて居るが,実際に当つて如何に適切にしかも敏速に対処すべきかまだ充分なる訓練を経ていない.Beckは「これからの外科手術に際しては,心臓蘇生術について訓練を積んでいない外科医にはメスをとらすべきでない」とさえ極言して居る.
 我々は最近狭心症に対する胸部交感神経節切除術に際して,心室細動の発生した症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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