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文献詳細

雑誌文献

臨床外科11巻2号

1956年02月発行

文献概要

綜説

整形外科領域に於けるハイドロ・コーチゾン(コートリル)の局所使用

著者: 吉野良平1 中島勇1 林原明朗1 尾辻浩二1 村岡斌1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科

ページ範囲:P.93 - P.96

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 1949年Henchにより関節リウマチに於けるコーチゾンのすばらしい効果が報告されて以来,経皮又は経口投与した場合のコーチゾンの抗リウマチ効果は過去数年間の夥しい報告で証明されているが関節炎を起している関節腔内に直接使用した場合の記載は少ない.副腎皮質ホルモンを直接リウマチ性関節炎を起している関節内に注入したのはThornが最初の様である.彼は1950年関節リウマチ患者の膝関節にハイドロコーチゾン10mgを注入し迅速な局所効果を認めた.しかしこの局所効果と共に一般症状の改善があつたのでこの作用は全身性であつたものと考えた.同じ頃Hollander,Freyberg等はそれぞれ数例の関節リウマチの膝関節にコーチゾンを注入してみたが主観的,容観的症状に何ら一貫した変化が認められず殆んどの例に実際的な価値を認めなかつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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